カネシゲタカシBLOG

漫画家・カネシゲ タカシのブログです。(旧ブログより2013年春に移転)

ブログでは主に野球大喜利に関するお知らせを掲載しております。
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2008年10月

球児が打たれて、幕が下りる。
すごい結末ですね。

88年10月19日、川崎球場ダブルヘッダー。
01年9月26日、北川の代打逆転サヨナラ満塁優勝ホームラン。
かつて「彼らが優勝にからむとき、何かが起こる」と言われた劇場型チームが大阪近鉄バファローズでしたが、その遺伝子を大阪ドームで受け継いでしまったか?

「阪神タイガースが優勝にからむとき、何かが起こる」
それも、自身にとってはあまり芳しくないカタチで。

73年の甲子園優勝決定戦、敗北。
85年のバックスクリーン3連発、吉田祝祭野球で日本一。
92年の八木さん幻のホームラン
03年の日本シリーズ、本拠地のチームが全て勝ちV逸
05年の日本シリーズ、まさかの濃霧コールド、まさかの4連敗


そして08年ペナントレース+クライマックスでの壮絶な散りざま。


いつの間にか悲壮感あふれる立派な劇場型チームになっていました。

「どんでん」こと岡田監督は、松竹新喜劇を率いた藤山寛美さんに顔面が似ていたわけで。
それにあやかってかチームはどこか泥臭く、喜劇的であったし、悲劇的であったし、笑いあり涙ありのドタバタ劇場でした。

5年間楽しませていただきました。
ストレスをためる日々もあれど、振り返れば全部いい思い出だったかなぁなんて、心から思います。

来期からタイガース劇場の座長はずいぶんなイケメンさんになられるようで。
ところが…
2000年に大阪近鉄バファローズの打撃コーチに就任、2002年にヘッドコーチとなる。同年8月16日の対西武戦(西武ドーム)では出場停止の梨田昌孝に代わって監督代行を務めたが、2回途中で西武先発の松坂大輔をノックアウトし、この回の終了時点で近鉄が9-0とリードしていたものの、近鉄先発のジェレミー・パウエルが突然崩れ、4回終了時点で9-10と逆転を許す。7回表に吉岡雄二が同点本塁打を放つものの、その裏に松井稼頭央の2点本塁打で勝ち越され、そのまま10-12で敗れた。9点以上の差を逆転されての敗戦は史上7度目のことであった。
(ウィキペディア「真弓明信」より)

ちゃーんと近鉄バファローズの遺伝子は持っているんだなぁ。
関西球団ならではの人情芝居はまだまだ続くでしょう。

喜劇の結末はハッピーエンド。
歓声は鳴り止まない。
あきらめない限り、夢は終わらない。

岡田監督、おつかれさまでした。

村田に逆転3ランがレフトスタンドに飛び込んだときのベンチの下さんの顔。それを見て全身に震えが走った。

試合中、いつも以上に余裕の表情で明るく振舞っていた下さん。
その下さんがスタンドに消えた打球の方向を睨みつけながら、不動明王のような、それでいて血の色が消えていくような…
怒りなのか放心なのか決意なのか。
降りしきる雨のなか、とにかくすごい形相でベンチにたたずんでいたのが忘れられない。

クライマックスシリーズがあるから助かったなんて、今はとても思えない。そこにあまり価値が見出せないほど、今年のペナントはどうしても欲しかった。
岡田監督以下選手のみなさんも、いまは同じ気持ちなんじゃないかな。それじゃプロ失格なのかもしれないけれども。
それぐらい強い気持ちで、犠牲をはらって全てを賭けてきたタイガースの悲壮な「ザトペック戦法」だった。

いろんな夢は幻に消え、悪夢は現実となり、ただ呆然とする選手たちとファン。
そのとき誰もが下さんの顔となる。

下を向き、苦笑いを浮かべつつ、立ち上がっては、また別の夢を探しにとぼとぼと歩き出そう。
不器用で不細工でかっこ悪いかもしれないけれど。
そんなタイガースが大好きだ。

雨が降っている。

阪神、負けましたね。
疲れた…

阪神の記事なんてブログに書くの久しぶりやなぁと思いつつ、過去の自分の記事を眺めていたら以下のような記述が。

適材適所がチーム全体に余裕を生み、しなやかな強さで敵を翻弄し、快進撃を続けているのが今年のタイガース。
そう、「柳」のようにしなやかな強さ。
今のジャイアンツにはそれが感じられない。


まったく状況が逆転しとるがな。
ジャイアンツ、しなやか。
タイガース、カッチカチ。

でも覚悟はしよう。
いつか必ず大爆発し、あっという間に駆け上がってくる前年度王者・ジャイアンツを。
タイガースの優勝のためには、青春期のモラトリアムのように悶々と、できるだけくすぶっていて欲しい。


うわー、予想当たったがな。
まさか追いつかれるとは思わんかったけど。
まさか追い抜かれるとは思ってなかったけど。

強いなぁ、ジャイアンツ。
勝ち方がわからんぐらい強い。
特に東京ドームではわけわからんぐらい強い。
思わずウォーズマンがバッファローマンと戦って「怖い」とつぶやいたシーンを思い出しました。あ、キン肉マンの話です。

とにかく、今日の試合で2球団の現時点での実力差ははっきりしました。
ジャイアンツ、めっちゃ強いです。
タイガース、いっぱいいっぱいです。

阪神ナインのみなさん。
90%のくやしさと、10%のスッキリ感を抱こうではありませんか。
そしてその10%のスッキリ感から「開き直り感」を生み出そうではありませんか。
そして残りの試合、開き直ってなんでもOKの精神で行こうではありませんか。
ジャイアンツのユニフォームで登場してもOK。
リリーフカーが軽トラでもOK。
逆立ちで盗塁しても、イヌが先発やっても、監督が性転換してきても、全てはお祭り!オールOK!!



…現状を認め立場を知ることではじめて生まれる余裕がある。
それは「開き直り」なんて安直な言葉じゃあらわせない、もっともっと深いなにか。

祭りはこれからだ。
バカになってGO!

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