野球大喜利「アサ芸杯」の第8シーズンの全記録は以下の通りです。
〈第141回戦(15年6月25日号)〜第160回戦(15年11月12日号)までの期間で集計〉

☆「アサ芸杯」とは☆
ツイッター野球大喜利(@89_ogiri)の優秀投稿作品に、主催者の漫画家・カネシゲタカシが絵とコメントをつけて『週刊アサヒ芸能』に掲載させていただく雑誌連動型企画。20週を1シーズンとし、ポイント制でランキングを競います。上位3名には賞金を授与。皆さんのご参加お待ちしております!(投稿規約はこちら


順位 選手名 合計
1 cheap18910 64
2 marine_yamada 53
2 ikasoumen2 53
4 ko_do_mo 43
5 taraco 38
6 G88man 37
7 gol70 27
8 toriaezu_s56 24
9 adoreman 21
10 Gesotoku 18


【総評】
以上のように第8シーズンはcheap18910選手が大会記録となる64打点を挙げ、見事初優勝を遂げた。ちなみに従来の大会記録はikasoumen2選手の58打点。前人未到の60打点超えはまさに規格外であり、野球に例えるならバレンティン以来の衝撃である。

「ありがとうございます。悲願だったアサヒ芸能人との二冠が達成できました。残る一冠『乳首銀紙はがし』的中で『アサ芸三冠』を狙います! 」と本人のツイートにあるように、アサ芸の老舗読者ページ「アサヒ芸能人」の常連投稿職人でもあるチープインパクト選手。3位、2位と順位をあげて満を持しての優勝。地元広島市に1万円の経済効果をもたらすと予想されている。

そして先ほど名前の出たikasoumen2選手と、我らが〝ミスター〟(ミスターSASUKE的な意味で)ことmarine_yamada選手が53打点で同率2位に輝いた。3位圏内に同率選手が誕生する事態はこれが2度目。出版不況のさなか、ちょい多めに賞金を出すアサ芸編集部に睨まれないか心配である。

ちなみに打点記録こそ塗り替えられたikasoumen2選手であるが、その裏で前人未到の「12試合連続打点」という、とてつもない大会新記録を達成していたのは特筆に値する。9打点を2度マークしたmarine_yamada選手といい、それでも優勝できないこの大会のレベルの高さは もはやエベレスト級である。


※ ※ ※


そんなわけで今回もいろいろなドラマがあった第8シーズン。誰かが追い込みをかければ誰かが翌週奮起するそんな展開が繰り広げられた。しかし最後は大会序盤より終始安定して打点を上げ続けたcheap18910選手に軍配。アサ芸杯が珍しく月曜日開催だった際「『アサヒ芸能人』の締め切りとかぶって大変でした」と、アサ芸中心の生活を垣間見せたチープ氏。この情熱を仕事に向ければ……と余計な心配をしつつも、サンタさんを待つ子供のように、世界中の誰よりもアサ芸の発売を心待ちにするその健気な姿に、我々も終始胸キュンなのであーる(ごめん、後半適当)。


さてさて、今回もしっかり言っておこう。試合を重ねるごとに白熱するアサ芸杯の戦いは、その笑いのレベルや採用難易度において、もはや“メジャーリーグ”である。よってベストナインどころか1度採用されるだけでも十二分に凄いということを、是非知っておいていただきたい。

またこのシーズン中には連載をまとめた単行本の第3弾となる『野球大喜利 ザ・グレート~こんなプロ野球はイヤだ~』も発売され、大阪と東京では出版記念イベントも開催させていただいた。このような書籍が出せたり、イベントが行えたりするのも、すべては大喜利ーガーの諸君のおかげであると心底感謝している。感謝しているのに偉そうな文体なのは、今そういうキャラだから許してほしい。


ちなみに楽しみにされていた方も多いTogetterを利用した「最終候補作まとめ」であるが、「できるときにやる」と言いつつ全然やってないじゃないかとご指摘される方も多いだろう。これに関しては実は思うところあり、現在完全に停止している状態である。

その思うところとは、ネタ選考の際に発生する「『最終候補作まとめ』とのネタ被り問題」である。

具体的にいえば「Aさんの雑誌採用ネタがBさんの最終候補作ネタにそっくり」みたいなトラブルのことである。これは単純なパクリ問題だけではなく、意図せず被った場合のトラブルも含むし、むしろそちらの方が大いにありえるだろう。「過去の雑誌採用ネタと被るネタ」を採用することはほぼないが、「最終候補作と類似のネタ」を採用することはあり得る。それが同一人物による投稿の場合は良いのだが、もしもそうでなかったらトラブルの種となり得るのである。

もちろん更新停止の第一の理由には「当方の作業負担が大きい」ということがあるのだが、上記の理由もある。「最終候補作」というヒントがない方が真剣勝負の場としては相応しいのではないかと今では考えている。そう、アサ芸杯はいつだって本気。ツイッター史上稀に見る知的バトルの戦場なのだ。


ではこれより、そんな笑いの耐えない楽しい戦場で優秀な成績を残した第8シーズン ベストナインを選手名鑑風に紹介しよう。そして、その健闘を大いに讃えよう。


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【1位】cheap18910選手(64打点)

大会新記録の64打点は、1試合平均3.2打点。つまり1試合につきイラストネタ1本以上が採用されたという とんでもない成績である。後半数字を伸ばすライバルに抜かれまいと、ラスト5試合で27打点をはじき出した。なかでも印象深いのは第159回戦「阪神・和田監督がラスト激怒!選手からの寄せ書きにあった失礼すぎるひと言とは?」のお題で繰り出したカウントダウンネタの数々。「”ナナ”という”ロク”でもない女に”ゴー”したのが解任へのカウントダウンでしたね」が採用作品であるが……

「”ナナ”という”ロク”でもないのに”ゴー”をして、”ヨン”年間は”サン”ざんでした(一二三)」
「(一二三)「四年間五く六様です。七さんと八ったんですか、セッ九ス?」
「一二三『五九六三』」


と、一度つかんだ切り口で遊び倒すその姿はまるで百獣の王ライオンが仕留めたガゼルの子をもて遊ぶかのような光景であった。


【同率2位】ikasoumen2選手(53打点)

従来の記録(9試合)を大幅に塗り替え「12試合連続打点」(149回戦~160回戦)をマークした野球大喜利界の殿馬一人。その変幻自在な打法に関して本人は「ネット大喜利界で流行りのボケ方ですよ」と謙遜するが、それを真似して怪我をする選手が少なくないことからもわかるとおり、決して簡単な打法ではない。155回戦「こんな谷佳知の引退試合はイヤだ」では「結婚が何の罰ゲームだったか発表する」等の回答で7打点。ちなみに「連続試合打点記録」はシーズンを跨ぐ可能性がある。12試合連続打点で驚いているようでは、いかそうめんで ぴよっと足元をすくわれるぞ。


【同率2位】marine_yamada選手(53打点)

6試合連続ノーヒット(147回戦~152回戦)という苦しいスランプがあった我らがミスター。しかし153回戦「石井一久の辞書で『古田敦也』と引くと何て書いてありますか?」のお題で「球審とメガネの間にいる人」のMVPを含む9打点を挙げ あざやかに復活!なんとそこから8試合連続打点をマークし同率2位に輝くという、記録にも記憶にも残るシーズンとなった。ちなみにその“復活の153回戦”を掲載したアサ芸が発売されたのは9月8日。「さすが秋に帳尻を合わせるロッテのファンは一味違う」と、期せずして業の深さも見せつけた。


【4位】ko_do_mo選手(43打点)

通算347打点、3度の優勝を誇る〝絶対王者〟はシーズン初戦(141回戦)「藤川球児が高知へ!移籍決断の裏に隠された真の理由とは?」のお題で「久々に訪れた甲子園のブルペンがものすごい加齢臭だったので」をはじめとするイラストネタ3発で9打点。最高のスタートダッシュを切ったが、後半やや伸び悩んだ。DMで「人類は60打点を超えることができたんですね」と感心している場合ではない。70打点の〝成層圏超え〟はこの男の手にかかっている。


【5位】taraco選手(38打点)
147回戦「『ドキッ!プロ野球選手だらけの水泳大会』でありがちなこと」のお題では「ベイスターズ勢の乳首隠しは星型」などの〝らしい投稿〟を連発し一挙8打点。前回の7位・36打点から順位も打点も上げる順調な仕上がりを見せた。だがこれぐらいの成績では満足できない。“邪悪なお兄さん”の怪しい邪気に隠された伸びしろを首脳陣はしっかり見ている。次シーズンこそ優勝にあと一歩と迫った第6シーズン・2位の借りを返すとき。


【6位】G88man選手(37打点)
前回と同じく6位入賞を果たした〝橙魂安打製造機〟。大きなスランプもなく着実に打点を重ねてこの位置につけた。誰よりも上手いことを言う技術に長けた我らが「じーぱっつぁん」であるが、第157回戦「福山雅治と吹石一恵が結婚!義父の影響でパ・リーグ党になった福山は…」のお題では「近鉄バファローズのロゴの形で観客に手拍子を求める」という実にフォトジェニックな回答で見事MVPに。うまさのなかにキレがある。アサヒスーパードライのような男だが、本人は酒が飲めない。


【7位】gol70選手(27打点)
第143回戦「祝!和田一浩が2000(   )達成」のお題では「2000(代目J Soul Brothers加入)達成!」のMVP含む7打点。しかしその後は安定感あるものの大きな一発が出ず結果7位に落ち着いた。だが書籍企画で無類の強さをみせるゴル選手にとって「あるプロ」ネタ募集もある秋から冬はベストシーズンのはず。次こそ悲願のクリンナップ入りへ。ゴルのゴールはすぐそゴだ。


【8位】toriaezu_s56選手(24打点)
「巨匠たちの強さは異次元です」
とクリンナップを評して語った〝野球大喜利界の水原勇気〟こと我らが とりりん。しかし、その瞳の奥で虎視眈々と光るクリンナップ返り咲きへの野心は誰よりも強い。第143回戦「祝!和田一浩が2000(   )達成」のお題では「2000(件目のピンポンダッシュは落合家で)達成!」などの回答で5打点。全野球大喜利女子の憧れ(略すと全女)は今日も華やかにボケ倒す。


【9位】adoreman選手(21打点)
第1シーズンからの不動のレギュラーの座から陥落した前回の無念を見事晴らした不死身のアイアンマン・市川鉄男が9位に輝いた。145回戦「もしもビートたけしがプロ野球選手だったら」では「グレート義太夫は G.G.太夫に」などのネタで5打点。相変わらず芸能ネタに強さを見せた。来季は同じく芸能ネタを得意とするcheap18910選手に宣戦布告だ!


【10位】Gesotoku選手(18打点)

打点を挙げた試合数は4試合。しかし147回戦「『ドキッ!プロ野球選手だらけの水泳大会』でありがちなこと」にて「糸井嘉男、普通にワールドレコードを叩き出す」のMVP含む9打点(第8シーズン最多タイ)。この試合での一発攻勢が群雄割拠する10位争いを制する結果につながった。孤高に奮闘するアサ芸杯初代王者は牙を研ぎすまし虎視眈々と上位を狙う。まだまだ老けこむ年ではない(←10位の人、これ言われがち)。



【シーズン記録(1位~30位まで)】


順位 選手名 打点
1 cheap18910 64
2 marine_yamada 53
2 ikasoumen2 53
4 ko_do_mo 43
5 taraco 38
6 G88man 37
7 gol70 27
8 toriaezu_s56 24
9 adoreman 21
10 Gesotoku 18
11 xmotto 16
12 realbandoh 13
13 scarecrowyugo 12
14 aikawamaico_b 11
15 SAZZY_KTY 10
15 mister0dos 10
17 gull_bp 9
17 fb_moba 9
19 masasi_kari 8
19 matekai1102 8
19 hoshizo_0123 8
19 yakyugaarukara 8
23 shophnet 7
23 machakickRX 7
25 tenngdebu 6
25 kumatanton 6
25 Enayaso_Ogiri 6
25 hhelibe46 6
25 shibafami 6
25 gobulove 6
25 kaisanbutu_hama 6
25 55hawks 6


【関連リンク】

・野球大喜利「アサ芸杯」第1シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第2シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第3シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第4シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第5シーズン結果&総評


・野球大喜利「アサ芸杯」第6シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第7シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」通算記録一覧