野球の神様を怒らせたらいかん

もう脱力のあとに迫り来る怒りで、テレビのリモコンを握る気力すらなくなった。
あとは勢いづく中日ナインの顔とみっともない連鎖失策を繰り返すタイガースナインの顔がテレビ画面から垂れ流し。

絶対に勝たなくてはならない試合で、絶対にやってはいけないことを全てやったんじゃないか?

遠慮はいらない。
今日のような試合をしたチームには遠慮なく罵声を浴びせなければならない。
今日のような試合を演出したエース投手は、遠慮なく叱責しなければいけない。

「阪神タイガースは優勝を拒否した」

そんなフレーズが僕の頭の中でニュース速報のように繰り返し流れた。
優勝できない・力が足りないなどの言葉では表現できない。
これはもはや、優勝拒否の敗退行為だ。


序盤に大差をつけた試合展開で、マウンドにはエース井川。
ベナントを奪還すべき挑戦者の立場にも関わらず気の緩みを見せたタイガースに、野球の神は怒り狂った。


中日戦大逆転負けは今季二度目の大失態。
同じ轍を二度踏んだ井川とベンチの責任は重大である。


エエ加減にせえよ!



で、さっきスコアを確認したら、この試合のタイガース自責点はたったの2。
井川の自責点もたったの1点。

ちなみに勝ちはしたものの、褒められた試合では決してない中日の自責は5。

それで負けるんかぁ…。
よっぽどやなぁ…。




しばらくすればこんな怒りはおさまるのかもしれない。
だが、仮に今季のタイガースが優勝したとしても、今日の記憶は僕のなかで薄れることはないだろう。

1番悔しく、1番苦しく、1番腹立たしいのは選手たち自身であり、井川自身であることは理解する。
ただ大逆転を許した5回以降にまでそのショックを引きずり、怒りの感情をプレーにぶつけるという、選手にのみ許された特権すら放棄した以上言い訳はきかない。