野球大喜利「アサ芸杯」の第18シーズンの結果は以下の通りです。 〈第341回戦〜第360回戦までの期間で集計〉

☆「アサ芸杯」とは☆
ツイッター野球大喜利(@89_ogiri)の優秀投稿作品に、主催者の漫画家・カネシゲタカシが絵とコメントをつけて『週刊アサヒ芸能』に掲載させていただく雑誌連動型企画。20週を1シーズンとし、ポイント制でランキングを競います。上位3名には賞金を授与。皆さんのご参加お待ちしております!(投稿規約はこちら

 
順位 選手名
1 marine_yamada 53
2 G88man 52
3 gaddemukatuku42 40
4 taraco 36
5 beniimo47 35
6 ko_do_mo 28
7 mister0dos 23
8 negibatake_p 22
8 ponnieblue 22
10 nimico334455 21


【総評】
今回で第18シーズンが終了。Marine_yamada選手が2回目のV達成! 追い上げるG88man選手を振り切ったのは最終戦の河合その子ネタ。会員番号12番が「丁度ええ知名度」だったことが功を奏した。SASUKEの山田勝己さん的に“ミスター野球大喜利”と呼ばれ続けた男が16季ぶりのV返り咲きだ。そして3位争いも熾烈。こちらもgaddemukatuku42選手が4打点差で逃げ切った。

※ ※ ※

大変遅くなった18シーズンの総括。本来は年末にツイキャスかユーチューブで喋ってラジオ風に総括しようかと考えていたものの、連載、イベント制作、新刊の制作、育児に追われまくり伸びに伸びたことをお詫びしたい。19シーズンも中盤戦を迎えているいま、ひとまず慣れているいつものテキストスタイルで総括を進めたい。確定申告を差し置いて。


【1位】marine_yamada選手(53打点)
“ミスター”または“オープニングスタッフ”こと やまだしょてん選手。前シーズン覇者、「じーはち」ことG88man選手との激しすぎる首位争いは野球大喜利の歴史に残るものであった。

 初戦から8戦連続で打点をマークし絶好調だった前半戦。350回戦「本当は漫画家になりたかった野球選手の特徴」では「4コママンガを使って交渉した結果、年俸がオチた 」など老獪さが光る回答で8打点の荒稼ぎ。その後も盤石なペナント運びで首位は揺るがないものにみえた。

 しかし357~359回戦の終盤で3試合連続無得点。その間隙を突いてじーはち選手が驚異の追い上げをみせ、359回戦でとうとう大逆転。やまだしょてん選手が1打点差で首位を明け渡す波乱の展開に。

 勝負の世界は「追うよりも追われる立場のほうが苦しい」と言われる。残り1戦の時点で追われるどころか追い抜かれたやまだしょてん選手の焦りは相当なものであっただろう。しかし、その最終戦でミスターが意地をみせた。「プレミア12って、いったい何が『12』なんですか?」のお題に「会員番号12番・河合その子とのデート権を争奪する戦いなのである 」のバカ回答で意地の2打点を奪取。

 おニャン子クラブ――渡辺満里奈では笑えない。国生さゆりもちょっと違う。たまたま12番が「河合その子」という絶妙な知名度のメンバーだったことで薄れかけた記憶を柄杓ですくう系のクリーンヒットが生み出された。結果じーはち選手を見事再逆転し、1打点差で16シーズンぶりのチャンピオンに輝いた。

「16シーズンぶり」という数字には重みと凄みを感じる。ホークスの和田毅投手が去年の日本シリーズ第4戦で挙げた白星が2003年以来16年ぶりの日本シリーズ勝利だったというから、そこから想像してみるのもいいだろう。


【2位】G88man選手(52打点)
 前回王者じーはち選手は今季も躍動。惜しくも2位だったとはいえ実力を十二分に発揮しドラマを巻き起こしてくれた。

 前半戦はやまだしょてん選手と拮抗する戦いをみせるも徐々に引き離され、356回戦終了時点では15打点のビハインド。しかし357回戦で5打点、358回戦で3打点と、やまだしょてん選手がノーヒットの間に徐々に間合いを詰める。そして359回戦「こんな代走は怒られる」「投手のマンションを完全に盗む」「次の『塁』を狙って、バスケの練習ばかり」などの回答で8打点。やまだしょてん選手が無安打の3試合で16打点を叩き出す快進撃をみせ逆転を果たす。

 令和のメイクドラマか、メイクミラクルか。しかしリードはわずか1打点。全大喜利リーガーが注目し迎えた最終戦であったが……。じーはち選手はそこで死力を尽くし、力尽きる。

 ちなみに運命の最終戦「プレミア12って、いったい何が『12』なんですか?」のお題で、採用ボーダーラインに最後まで残っていたじーはち選手の回答は「シーズン前に大竹が選ばれると予想してた人の数」だった。日本が世界一に輝いたプレミア12の裏側で“大竹寛VS河合その子”の戦いが火花を散らしていたこと、皆さんの記憶のどこかにとどめてほしい。そして じーはち選手に惜しみない拍手を。


【3位】gaddemukatuku42選手(40打点)
  第15シーズン以来のクリンアップ入りを果たしたのは小久保裕紀、筒香嘉智の系譜を名を連ねる紀州の大砲・がっでむかつく選手だ。342回戦「西川遥輝と西川きよしの違いを教えてください」では「やすしがいなくなったのがきよし おすしがいなくなったのが遥輝」「遥輝が智辯和歌山で、きよしがヘレン我が妻」などの回答で8打点。地元・和歌山県出身のスピードスターのお題に発奮し好スタートを決める。その後スランプも最小限に留め、後半戦もコンスタントに加点。40打点の大台に乗せて激戦の3位争いを制しシーズンを終えた。
 
 球種に応じて器用なバットコントロールをみせる巧打者であり、イラストネタにも積極性を見せるユーティリティプレイヤーでもある。次に狙うは頂点のみ。


【4位】taraco選手(36打点)
 己のスタイルを貫くベテランが今季も存在感をみせた。351回戦「野球とラグビーが魔合体!「やきゅビー」ってどんなスポーツ?」のお題では「オールブラウンズが一塁ベースをパスでつなぐ」などの回答で6打点。また、じーはち選手が逆転首位に立った359回戦「こんな代走は怒られる」では「一塁のタモさんに『いいとも終わるんですか?』って聞いてたのでCM明けにクマのぬいぐるみが代走に」などのトリッキーな回答で文字ネタ2本採用、計4打点をあげ、場をかき回した。
 
 最後に紹介した回答からもわかるとおり、安易に当てに行かないスイングからは美学すら感じられる。採用するほうも力量が試される。「ミュージシャンズ・ミュージシャン」ならぬ「大喜利ーガー's 大喜利ーガー」ともいえる稀有な存在だ。


【5位】beniimo47選手(35打点)
 開幕から4戦連続ノーヒット。1本が出ない苦しみは常連大喜利ーガーなら痛いほどわかるだろう。しかし5戦目の「こんなスパイクはイヤだ」のお題。「スパイクを裏返して歯を折るとプリンがきれいに出てくる」でうっぷんを晴らすかのようにMVP獲得。そこからジワジワと巻き返し5位につけたのはさすがの一言だ。
 
 武器はツボにはまったときの固め打ち。今季も5打点2回、7打点1回と、強さをみせつけた。シーズンを重ねるごとに回答が洗練されている印象。発想にテクニックが追いついてきた。沖縄もキャンプのみならず琉球ブルーオーシャンズが発足し野球熱は高まるばかり。野球大喜利熱の行方はベニイモ選手の肩にかかる。


【6位】ko_do_mo 選手(28打点)
 前半戦終了時は じーはち選手とならんで2位につけていた こども選手。しかし後半戦まさかの8戦連続ノーヒットという大スランプに陥り、苦悩を味わうシーズンとなった。
だが発想を的確にスタンドに持っていく打撃センスは相変わらず健在。「こんなスパイクはイヤだ」のお題では「靴の裏に交通系ICカード入れるスペースがある」「GPSが付いているので、今自分は何塁にいるかすぐわかる」の回答で計5打点。前者では日常生活を巧みにボケに落とし込み、後者では「GPS」というボケの種を育て無理なく大ボケにつなげた。通算打点ランキング1位。野球大喜利の終身名誉主砲は関西勢の期待を一気に背負い頂点だけを見る。


【7位】mister0dos選手(23打点)
 351回戦までに挙げた打点が23。クリンナップ入りどころか優勝も狙える好位置につけるが、352戦以降まさかのノーヒットでフィニッシュ。好不調の波をいかに制御するかが今後の課題である。344回戦「野球バカがプロデュースした夏祭りはここがバカ」では「サードがファールフライを捕球する『三邪祭』」のバカ回答でMVP。ベテランリーガーの意地をみせ、もっと上位に食い込みたい。そして、食い込める。


【8位(同率)】 negibatake_p 選手(22打点)
“九州の日本ハムファン”というマイノリティーは、野球大喜利の大舞台でメジャー級の躍動をみせる。353回戦「ヤクルト高津新監督がノムさん、若松監督、古田監督のいいとこ取りを目指した結果……」では「『ファンの月見草さん、代打オレでとうございます』が口癖に」のMVPと「『ワカりマツた!』とオーナーの意見は全部ノム、主体性のない采配をフルッタ」の文字ネタで、力技の計6打点。まだ採用にムラはあるも、極意はつかみつつある。


【8位(同率)】ponnieblue 選手(22打点)
 天真爛漫「ありの~ままの~」なプレースタイルで野球大喜利の荒波をビーサンで渡りきる山陰のファンタジスタ。定期的にぶち込まれるイラスト投稿は「カントク、描き直して」という発注書でもあり、怪文書でもある。面倒なので往々にしてそのまま掲載している。
たぶん、まだまだ老け込む歳ではない。


【10位】nimico334455選手(21打点)
アカウント登録2018年8月のニューカマー、33だいめ選手が堂々10位にランクインした。スイングにムラは見られるがアジャストしたときの飛距離には目をみはるものがある。354回戦「カープ関係者のみぞ知る佐々岡真司新監督の秘密をこっそり教えて」では「FAで悩む會澤翼を監督室に呼び出したが、3発しか手を上げなかった」「ボードを使ったミーティング姿がケーシー高峰に似ている事に気付いたのは石原だけだった」と選手キャラも熟知したうまい回答で計5打点。敬愛する大田泰示ばりの開眼でさらなる高みを目指せる逸材。



【シーズン記録(1位~30位まで)】
順位 選手名
1 marine_yamada 53
2 G88man 52
3 gaddemukatuku42 40
4 taraco 36
5 beniimo47 35
6 ko_do_mo 28
7 mister0dos 23
8 negibatake_p 22
8 ponnieblue 22
10 nimico334455 21
11 realbandoh 17
11 kamiha_0604 17
13 machakickRX 16
14 masasi_kari 15
14 Sovpool23 15
16 sandiuyonban 14
17 shibafami 12
18 aikawamaico_b 11
18 kent_cow 11
18 Cabin_W_Caster 11
18 inaka_no_jiken 11
22 atom_said 10
23 love56more 9
24 manayayo 8
24 ryoran_sakura 8
24 gobulove 8
24 gakuzou1976 8
28 omanjyuu3 7
28 toujoin 7
28 kamemushi81 7
28 bue61 7
28 MisiwoKazki_340 7
28 springer_second 7
28 wassan_03 7

【関連リンク】
・野球大喜利「アサ芸杯」第1シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第2シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第3シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第4シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第5シーズン結果&総評


・野球大喜利「アサ芸杯」第6シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第7シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第8シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第9シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第10シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第11シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第12シーズン結果&総評

・野球大喜利「アサ芸杯」第13シーズン結果&総評