2006年10月11日 中日ドラゴンズ優勝に際して書き殴り 見なかった。 正確には見たくなかった。 くやしいから。 いつもの仕事場。 机の横にはテレビ。 夜になれば、ここに野球中継が映し出されるのが僕の日常。 ただリモコンのスイッチをピッと押してやる、その1秒の動作が憂鬱で仕方なかった。 結局結果はネットで知った。 ビールかけも見なかった。 信子夫人が乱入したってのは今朝知った。 それだけは見たかったと、ちょっとだけ後悔した。 落合は泣いたらしいっすね。 見てないんスよ。 見なかったことの後悔も、今はないんですよ。 いや、今後日本シリーズやなんやらで繰り返しVTRを見せられるんでしょうけどね。 なんだろう。 むちゃくちゃ悔しいです。 そりゃ9ゲーム差ついたときは諦めてましたって。 中日相手にふがいない阪神をみては「今年の優勝はない!」なんて周囲に断言してた自分を許してください。 ところが、すげー追い上げた。 もう、すげーとかじゃなかった。 重力に逆らって天を突き上げる滝。 「あと全部勝ったらええんやろ?」 マジかっこよかった。 気分悪くしたらすみません。 ぼく、連載してる漫画とかで「今年は中日が優勝!」みたいな漫画描いてたんですよ。 二つの雑誌に1本ずつ。 それも9月中盤ぐらいに発売したやつだから、実際は9月頭にはあきらめてたんだな。 でも終盤のタイガースの勝ち昇りをみて。 「こいつらはあきらめてへん」って心底ぞっとして。 星勘定で簡単にあきらめた自分がちょっと恥ずかしくなって。 「阪神が優勝したら誌面で大々的にどーやって謝ろう」ってずーっと考えてた。 で、それを考えることが本当に楽しかった。 「おれの中日優勝漫画で厄払いができたから阪神は優勝したんですわ!」とかわけわからんこと言おうかなって。 「阪神の優勝は最後まであきらめなかったチームとファンのものだから、恥ずかしいオレは明日からデトロイトタイガースのファンになります」とか言おうかなって。 今は。 そんなことがいえなくなって、本当に本当に残念です。 ただただ、悔しいです。 途中であきらめた僕に、もっともっと後悔させてほしかった。 でもマジでカッコよかった。 前を見据え、胸を張って、ただただ愚直に突き進み、花と散る。 阪神タイガースに幸あれ。