CS制度に懐疑的な自分ですが、その制度にタイガースが最大の恩恵を受ける可能性がある現状は興味深く見守っております。
WBCがいくらシステムの欠陥をかかえていようが、そこに真剣勝負がある以上「楽しむが勝ち」なのと同じであり、制度そのものの批判とはまた別の次元で楽しんでおります。

で、そんななかでてきた「バルディリスがトレード要員に?」という報道。原因のひとつにサードを守る新井さんのフルイニング出場があると言われています。(本当のところは知りませんが)

バルちゃん、好きなんですよね。
タイガースファンはみんな好きなんじゃないでしょうか。
野性的な守備、意外性の一発、なんだか愛すべきキャラクター。
育成選手から支配下登録され、背番号が三桁の121から52に変更されたときには、うれしくて自身のユニフォーム姿を何度も鏡に映したといいます。そんな彼がねぇ…。

で、フルイニング出場ですよ。
それって、選手が「やりたい」と言ったらやれるもんなんでしょうか?本人の意思なのか、ベンチの方針なのか、はたまた契約上の約束なのか…。

金本さんが長年フルイニング出場を続けてこられたのは、攻走守とスタミナの4拍子が、ある一定の高いレベルで維持され「終盤に交代させる必要がない」とベンチが判断していたからに他ならないと思うんですよ。
同じくフルイニングにこだわる鳥谷にも同じことが言えましょう。

しかし新井選手に関しては「なぜフルイニング?」という疑問があります。フルイニング出場とは4拍子を高いレベルでそろえてからはじめて実行が許される、ひとつの資格だと思いますから。
現状のタイガースのサードに関しては、少なくとも代走と守備固めが必要だと思います。チームの勝利のためには。

金本さんのフルイニング出場は「存在そのものが芸」の域に達しているうえ、ご本人のモチベーション維持のためにも必要かもしれません。鳥谷に関しても、4拍子を兼ね備えている選手なので納得はいきます。(休んだほうがパフォーマンスがあがるなら、それはそれでファンはうれしいですが…そのあたり本人しかわからないので)

4拍子が揃わないうちのフルイニング出場に、それほどの価値はありません。若手の出場機会を奪うだけの悪采配だと思います。
バルちゃんのトレード報道を耳にして、そんな風に思いました。